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	■設計覚え書
	『市中の隠』が、この家のコンセプト。 半地下に主空間（ＬＤＫ）がある。地下に二つの庭を設けて、光と風を取り入れ、夏場のエアコンを不要にしている。 庭と、一部が土間になっている広間は、全開サッシで結ばれ、土間スタイルの厨房と共に一体的に使われ、アクティブな構成となっている。 自然を呼吸できる開口は、2.5ｍ幅の東側前面道路と空だけである。 超過密地の21坪しかない狭小敷地で、適度にプライバシーが守られ、いつも光や風や空を感じながら、自然と仲良く 暮らしたい、との思いが、この構成を導きだした。内外の空間が流動する、親自然的な住まいである。 様式にはこだわらないが、いつも、頭の片隅に「不易流行」や「温故知新」、「進取の気象」などのことばがちらついており、和と洋が入り混じったような不思議な雰囲気が現出した。（「モダンリビング」、「カーサ・ブルータス」に掲載）

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